煮干しの強烈パンチ「いづる」で濃密な煮干しそば
私は煮干しそばが大好きです。数カ月に1度、煮干し食べたい発作に襲われる日が来ます。今日がまさにその日でした。ってことで、私の欲を求めて訪れた先は大門・浜松町方面にある「中華そば いづる」さんです。
芝大門交差点の大通りから吉野家の路地を入ったあたりにあります。お店の換気扇から煮干しの香りがふぁ~っと漂っていますので、すぐにいづるさんが分かると思います。着いたらまず店の外にある機械で食券を購入しましょう。
メニューは大きく分けて「煮干しそば」「濃密な煮干しそば」「濃密な煮干しつけそば」の3種類です。初心者の方には「煮干しそば」をお勧めします。
食券を買ったら店の外にある赤いコーンを見てみましょう。人が並んでいる時はこの赤いいづるコーンで待つようにして下さい。そのうち声をかけてもらえます。
店内はカウンター席のみ10席ほどあります。太っちょには少々優しくない設計。食券をカウンターの上に出したらまずは見てもらいたい光景があります。
悪い魔女がでっかい壺で毒薬を作っているような動作で、寸胴の中をひたすらぐるぐるとかき回しています。寸胴の中は超濃厚な煮干しスープです。と言うかほとんど煮干しです。店主はこの作業で腰を痛めて休業するほど煮干しをかき回しています。皆さん食する時は心の中で「店長ありがとう」といって頂きましょう。
そんな店長の愛情がこもった作品がこちら!
濃密な煮干しそば900円。美しいぃぃぃ。そして煮干しの香りが強烈すぎます。
麺にこれほどスープが絡んでくるか!といった感じです。
それもそのはず、箸をスープに入れたところ箸の先端が見えません。透明度ゼロです。とろっとろの煮干し満載スープが麺に絡むわけです。
そしてそのスープを口に運ぶとガツンと口の中に煮干しが広がります。生易しい広がり方じゃありません。もう煮干しの暴力です。口から鼻、食道、胃袋にかけて煮干しが縦横無尽に泳ぎ回ります。とてもインパクトが強く、上にのっている大葉の爽やかな感じを一瞬でかき消すくらい煮干しが泳いでいます。
苦みや辛みがあるスープなのに何故か私の箸は止まらない。兎にも角にも次から次へと麺をススってしまいます。
この低温チャーシューが柔らかくて美味しい。濃密な煮干しスープの中にいてもしっかりと自分の味を出してくれています。
そして麺を食べ終わりそうになったら「あえ玉」を注文しましょう。プラス200円を渡して待ちます。
こちらが「あえだま」です。替え玉とは違うのでご注意を。
このあえ玉はまずはそのまま食べます。これがビックリするぐらい美味しい。これだけのメニューが欲しいくらいです。そしてある程度食べたら残りの煮干しスープにぶち込みます。
煮干しスープにあえ玉をまぜまぜしましょう。そして目の前にある酢を大量に投入します。好き放題暴れていた煮干したちが一気に大人しくなり食べやすくなります。
口の周りまでとろっとろの煮干しに侵されて食べ終わった後に気が付きます。
「普通の煮干しそばにすればよかった・・・」と。
そんなことを思っても、また煮干し発作が起きて濃密を食べたくなっちゃうんですよね。
食後、口臭は煮干しになります。日本を代表する茶カテキンで口臭を抑えることに試みましたが、あっけなく茶カテキンが負けました。。。恐るべし煮干し。
ごちそうさまでした!